朝、再びホリゾン(精神安定剤)を飲まされる。
手術着に着替える。手術着といっても紙のようなもの一枚で裸と変わらない。
全身麻酔用の点滴開始。硫酸アトロピン注射。

しばらくして医師団が病室へ入室し、ストレッチャーへ移される。
僕はもう上しか向けない。左右に顔を動かす気力もおきない。
万一に備えて親族を呼んでおけということで、妹を呼んでおいた。
「がんばって。」
「あぁ。」
I医師がフフっと微笑んでる。安心させているのだろう。
ストレッチャーを何回か経由し、オペ室へ。
医師の一人が「大丈夫ですよ。」と声をかける。
「・・・なんか大袈裟ですね・・・。」
返答は無い。皆真剣な顔だ。

手術台に寝かされる。丸いライトが僕を照らしている。
TVドラマとまったく一緒だ。
まぶしいなぁ。
すっぱだかにされているなぁ。
はずかしいなぁ。
そんなことをぼんやり考えている最中、身体の各場所へいろいろと機械が取り付けられている。
マスクをあてがわれ、コンコンと咳き込む。
何だコレ?と思った瞬間、「もうちょっとで麻酔が効いてきますよ〜。」と声がかけられた。
・・・あ〜そうなんだ・・・
そして闇の中へ。。。たぶんこの間一分も経過していない。


・・・はい、麻酔から醒めますよ〜。終わりましたよ〜。・・・
すごく遠くから声が聞こえる。
目を開けたのか開けてないのか。

・・・はい、もう病室に着きましたよ〜。・・・
また遠くから声が聞こえる。
・・・そうなんだぁ・・・


妹が心配そうに僕を覗き込んでいた。



数時間後、目が覚めた。
喉が焼けるように痛い。鼻チューブはされてない。
脚動く、指動く、いちいち全部確認する。
唇と頬、倍に腫れ上がり、唇の端は裂けんばかりに切れている。
麻痺はどうなんだ?良くわからないけどしてない感じだ。
口の中は、糸であっちこっちが結ばれている。異様な感じだ。舌先でなんとなく確認する。
しっかり確認したいけど、怖くて触れない。怖くて鏡で見れない。

しばらくすると看護士達がいれかわり確認に来る。
下着を着せてもらう。トイレに連れてってもらう。おしっこが痛い。そうだ、尿道にも管入れられたんだ。
喉や鼻の奥が痛いのも管を入れられたからだと今更気付く。
でも、一つ一つの行動がとても新鮮。
あ〜、僕は生きている。
無事に終わったようだ。
思いのほか元気だ。でも身体はまだふらふらしてまっすぐ歩けない。
医師達曰く、手術は問題なかったが、手術中の発疹と鼻血が凄かったらしい。
言われてみればタオルに血がだいぶ付着している。麻酔チームが大慌てしていたとのこと。

意識がしっかりしたと思ったら、急激に抗えない疲れが襲ってきてベッドにうずくまる。
一時間熟睡しては30分起きる。
その繰り返しだ。


夜食も食べれた。お腹が空いて食欲があって実際に口から食べれるうちは大丈夫だ。
もっともおかゆをさらに刻んだ刻み食だけど、液体を鼻から流し込む胃チューブよりは生きている感じがする。
口がうっすら開くので、スプーンで流し込む。

こうやって書いてきたけど、今日は何を誰と喋ったか曖昧だ。
I先生ともっと話したかった。でも、話したのかな?よく思い出せない。
明日からもっと腫れるよ〜。数十倍痛いよ〜。と看護士達から脅される。


でもとりあえず、

終わったよ!!

あ〜、終わった!!

終わったよっ!!!!
【2007/01/22 12:41】 | 闘病日記| trackBack(0) | Comments(0)




















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